一橋・津田塾大学陸上競技部　中長距離パート

極寒の熊谷。
最終区までもつれた順位争い、惜しくも入賞ならず...

1月15日、熊谷スポーツ文化公園にて第14回26大学対抗駅伝大会が開催された。

天候は、最高気温3℃という寒さに加え、強風、雪にも見舞われ、厳しいコンディションでのレースとなった。

本学からは対校(三好(4)-風戸(4)-柿沼(3)-高島(1)-森(1)-山口(4))、一橋B(山中(1)-松尾(2)-久保井(2)-佐藤(1)-河野(1)-森下(2))、一橋C(大倉(1)-中川(3)-松井(2)-佐伯(1))、津田塾・農工2女3女(池田(2)-高木(2)-多田(農工大2)-藤井(2))、一橋・津田塾1女(戸田(1)-山下あ(1)-池内(1)-高橋(1))の5チームがエントリー(ほか短距離1チームエントリー)。対校チームは、5位以内を目標に掲げ、レースに臨んだ。

対校から順に、レースを振り返る。

対校1区は、4年の三好。落ち着いてスタートし集団の中でレースを進めるが、途中で転倒しリズムを崩す。その後も粘り13位で2区の風戸に襷をつないだ。アクシデントもあり本人にとっては不本意な結果となったが、勝負できる位置をキープして次に襷をつないだ。

対校2区は、4年の風戸。スタート直後から2人を交わし、順位を上げる。終盤でもう一人を抜き、3つチーム順位を押し上げて、3区の柿沼に襷をつないだ。3kmというスピード区間を走る選手にとっては、非常に厳しい寒さではあったが区間3位の力走であった。

対校3区は、3年の柿沼。10番手で受け取った襷であったが、区間2位の快走で4つ順位を上げて、6番の位置で4区の高島に襷をつないだ。荒川同様、順位を大きく引き上げる走りで、チームに勢いを与えた。

対校4区は、1年の高島。スタートから強気のペースで押し、前の選手を追う。後半大きく崩れることはなかったが、ラストで首都大に交わされ、全体7位で5区の森に襷をつないだ。足の状態が良くない中で迎えたレースであったが、荒川を上回るタイムでチームに貢献した。

対校5区は、4年の森。1週間前の突然のケガで出場が危ぶまれたが、短い期間でしっかりと合わせ、快走を見せた。順位を一つ引き上げ、全体6位で最終区の山口に襷をつないだ。直前のケガにももうまく対処し、本番での勝負強さが光った。

対校最終区は、1年の山口。落ち着いたペースでスタートし、後続から追い上げてきた学芸につきペースを維持する。後半は自分でペースを作るが、次第に苦しい走りとなり、ラストで新潟大の選手に交わされ、全体8位でフィニッシュ。本人は悔しさをにじませたが、荒川・26大を対校として走った経験を来年につなげてもらいたい。

今大会は、時期的に合わせるのが難しいことに加え、直前に体調不良、ケガなどのアクシデントに見舞われたことにより、万全なチーム状態でレースに臨むことができなかった。ケガの予防、体調管理の徹底は勿論ではあるが、突然のアクシデントにも対処できるよう、7、8、9人目の補欠要員が正選手に引けを取らないレベルまで成長することがより重要である。誰が当日走るかわからない、それくらいの層の厚さを確保できれば、来年以降はより高いレベルで勝負できるだろう。

次に、一橋Bチームのレースを振り返る。

1区は、1年の山中。1週間前の5000mTTでも好走を見せていたが、今大会でもその力を発揮した。強風の中でも自分のペースを守り抜き、見事に最長区間を走り切った。シーズン明けのPB更新が大いに期待される走りであった。2区は、2年の松尾。足の痛み、体調不良であまり練習が積めなかったか、思うようにタイムを伸ばせずフィニッシュ。3区は、2年の久保井。足の痛みもあり、練習は落としめであったが、何とか合わせてきた。最後は苦しい走りになってしまったが、何とかタイムをまとめタスキをつないだ。4区は、1年の佐藤。前集団を追う形でスタート。この集団を交わした後も安定したペースを刻み、中継点へ。実力通りの力を発揮した走りを見せた。5区は、1年の河野。最近は競歩の練習がメインとなっていたが、トラックに入ってからのラストはスパートをしっかりかけ、次走者に襷をつないだ。最終区は、2年の森下。前後に人がいない中でのスタート。すぐに後続の選手に追いつかれ、中盤までは何とか粘るが、一人になるとペースを維持できず、自分のリズムを取り戻せないままフィニッシュ。

荒川同様、1年生陣の快走が際立っていた。今後の成長にも期待がかかる。2年生陣もこれに負けず、着実なレベルアップを図りたい。

次に、一橋Cチームのレースを振り返る。

1区は、1年の大倉。1週間前の5000mTTで、中距離ながら、距離への適性も感じられる走りを見せたが、今回も1kmあたり3'20で走る好走で快調さをアピールした。さらなる記録の更新が見込まれる。2区は、2年の中川。あまりコンディションが整わない中での出走。思うようにタイムは出せなかったが、3kmというスピード区間を走りぬいた。3区は、2年の松井。年明けから調子が上がらない状態が続いていたが、今回もそれを引きづってしまったか、そのまま4区へ。4区は、1年の佐伯。単独でのスタートとなったが、前を追いながらレースを作る。しっかりB目標を達成して、今の力を十分に発揮した。

Bチーム同様、Cチームでも1年生の走りが目を引く。これからの伸びにさらなる期待がかかる。

女子は、農工大の選手や短距離女子の力を借りて2チームでの出場となった。

津田塾・農工2女3女チーム

1区 池田(2) 前半3kmまでは、前を走る戸田が見える範囲で走っていたが2周目に入ってから戸田との差がどんどん開いてしまった。最終的な戸田との差は20秒弱。体調不良によりあまり走れておらず、終始腰が落ちてベタベタしたフォームになってしまっていたことが反省としてあげられる。

2区 高木(2)奥多摩駅伝で序盤飛ばしすぎて後半割れてしまったこともあり、今回の駅伝では序盤ペース抑えすぎてしまった。1km過ぎたあたりでこのままではまずいと気づきペースを上げたが目標の12分台でゴールすることができず悔しい結果となった。

3区 多田(農工・2) 1500mと800mで関東新人大会に出場などの功績を持つ多田は、3000mでも圧倒的な強さを見せてくれた。目標としていた10分には及ばなかったが、走りの感覚は良く、中距離にとどまらず、今後長距離での活躍も見られるかもしれない。今後の課題としてはラストスパートでの切り替えがあげられる。

4区 藤井(3) 藤井も1週間前に体調を崩し、万全の状態でレースに挑むことができなかった。初めの方は快調に走れていたが、2周目に入ったあたりから脚が動かなくなり、腕もしっかり振れなくなってしまった。体調不良であまり走り込めなかった影響が大きい。

一橋・津田塾1女チーム

1区 戸田(1) 最初から周りに流されず自分のペースで走れた。男子の競歩の選手と最後まで競り続けていたが、ラスト10メートルで抜かれてしまった。寒さと強風により身体が動かなかったことが悔やまれる。まだまだ伸び盛りなので、今後の冬練をうまく活用して、来シーズンの活躍に期待したい。

2区 山下・彩(1) 体調不良により走れなくなってしまった田中・恵の代わりに補欠としての出場となった。普段からメニューの後にこつこつとジョグをしているだけあり、しっかりと3kmを走り切り襷をつないだ。来シーズンは、マイルでの関カレ出場も決まっている。今後の飛躍が非常に楽しみである。

3区 池内(1) こちらも体調不良により走れなくなってしまった澤田・英の代わりに助っ人としての出場となった。前日の夜に頼んだにも関わらず快く引き受けてくれた池内には感謝しかない。今シーズンは、怪我でなかなか思うように走れず苦しいシーズンになったが、冬季練でしっかり練習を積んで来シーズンにつなげてほしい。

4区 高橋(1) 3km区間を走る予定であったが、体調不良者が続出したこともあり、急遽5km区間を走ることになった。今年の秋に入部してからこつこつ練習を積んでいたが、なかなかレースに直結する練習ができておらず、スピードをあまり出すことができなかった。シーズンインに向けて今後どのような練習をしていくかべきか考える良いターニングポイントになった。

この26大学駅伝をもって、4年生がみな引退した。ここからが1-3年生を中心とした中長パートの新たなスタートとなる。次の対校戦である四大戦まで3カ月弱あるが、この期間が来シーズンの成長を大きく左右する。この1年間の陸上生活を振り返り、これからどうすべきか、各々一度立ち止まって真剣に考える時間にあててもらいたい。

最後になりましたが、厳しい寒さの中、遠方より応援に駆けつけてくださった、OB・OG、他パートの皆さま、本当にありがとうございました。これからもより一層練習に励んでまいりますので、今後とも応援よろしくお願い致します。

文責：池田彩夏/森下尚耶