一橋・津田塾大学陸上競技部 中長距離パート

荒川のリベンジならず、来シーズンに向けて再出発

1月13日、熊谷スポーツ文化公園にて第15回国公立26大学対校駅伝が開催された。気温は低いものの、天気は快晴。当日はレース日和の天候となった。

本学からは対校(高島(2)-大倉(2)-山口(2)-田中(1)-久保井(3)-萱原(1))、6区間OPの一橋B(清水(1)-星(2)-上野(3)-松尾(3)-山中(2)-毛利(1))と一橋C(河野(2)-田中(3)-佐藤(2)-佐伯(2)-風戸さん(OB)-森下(3))の3チームに加え、4区間OPの津田塾大学(笹木(1)-池田(3)-高木(3)-戸田(2))と一橋津田連合(福澤(1)-松原(2)-松岡(1)-松井(3))の計5チームが出走した。

午前中にスタートした4区間の部からレースを振り返る。

1区は笹木(1)と福澤(1)。男子も混ざってのレースのため集団はハイペースとなるが、笹木は中盤に失速することなく自分のペースを保ち5kmを17’55で走り切った。福澤もほとんど経験の無い長距離区間の走りであったが、前方の選手を拾っていきながらイーブンで押していき17分ジャストの好タイムをマーク。両チームとも良い流れで2区へ襷を繋いだ。

2区は池田(3)と松原(2)。池田は外大の対校を追いつつの走りで、しっかりイーブンペースで刻んでいき差をキープしながら襷リレー。松原は直前にケガしてしまった高橋の代理で短距離から急遽助っ人として出走したが、鍛練期の疲れも残る中いい走りをして流れを繋いでくれた。ありがとうございます。

3区は高木(3)と松岡(1)。高木は終始単独走で自分のペースを作っていったが、あまりペースを伸ばしていくことができなかった。12月の日体長での好記録やオフ中の練習などで、疲労が抜けきれない状態だったか。それでも失速はせず、アンカーにしっかり襷を繋いだ。松岡も単独走でのレースとなる。途中抜かされながらもリズムを崩すことなく走りきり、実力をしっかり出して襷を繋いだ。

アンカー4区は戸田(2)と松井(3)。戸田は集団を引っ張る形ながら軽快なリズムで後続を離し、5kmのトラックベストを1分以上更新する好走でフィニッシュした。松井は今大会をもっての長期休部が決まっており、卒業前最後のレースとしてこの大会に臨んだ。中盤から苦しくなりペースが落ちたものの、多くの声援を受けながら5kmを走りきって有終の美を飾った。本当にお疲れ様でした。

最終的に津田塾はOP24位、一橋津田連合は22位でのフィニッシュとなった。

午後からは対校と6区間OPが行われた。対校からレースを振り返る。対校は6位入賞を目指しレースに臨んだ。

1区は高島(2)。スタート後1km過ぎから第二集団を引っ張る形でレースを展開する。途中集団から引き離されるが自分のペースを保ち、前との差を詰める。ラストスパートで集団に食らいつき襷リレー。区間13位で、今持てる力を出し切った。

2区は大倉(2)。年末からの怪我が長引く栗田に代わっての出走であったが、積極的な走りを展開し序盤で一気に順位を上げる。中盤からは落ち着いた走りで前差を保ち、ラストの競り合いにも勝って9位まで順位を上げて襷を繋いだ。おおよそ3000のベストタイムで走り切り、大倉の持ち味であるスパートもしっかり発揮されたレースであった。今後、駅伝での更なる活躍が期待される。

3区は山口(2)。序盤で大倉が競り勝った新潟大についていくものの引き離され、単独走になる。ハイペースな入りが祟って動きは伸びず、前差を詰めることができずそのまま10位で中継した。駅伝の走りの難しさに今回も負けてしまった形となり3区という重要区間で流れを作ることができなかった。

4区は田中(1)。詰められていた高崎経済大に2kmほどで追いつかれ並走するも、終盤で突き放される。スピード感覚が実際のペースと一致せず苦しい走りとなってしまったか。ラストはなんとか持ちこたえて11位で襷を繋いだ。今年度二回の駅伝を経験した田中は、今後更に実力を上げて来シーズンに入ることが期待される。

5区は久保井(3)。序盤は動きが悪くペースが落ちるが、そこから徐々に改善させていきリズムを作っていった。終盤はペースアップし、順位をキープして11位で襷リレー。今後、この5km区間をどのように攻略していくかが高順位への一つの鍵となってくるだろう。

6区アンカーは萱原(1)。荒川駅伝で見せた安定感を今回も発揮し、単独走の中でも淡々とペースを刻む。高崎経済大をかわして10位に上がると、そのまま動きを保ってラストにペースアップしフィニッシュした。1年生ながら2回の駅伝で非常に安定した走りを見せ、来年からは更に高い水準でレースを運んでいくことが期待される。佐々木や田中と共に、今年の駅伝の経験を来年にもつなげていきたい。

最終的に対校は10位となり、B目標である一桁順位には及ばなかった。

次にOP2チームのレースを振り返る。

1区は清水(1)・河野(2)。レース前の下馬評を覆し、清水が中盤から河野を突き放してレースを進める。結局清水は10km自己ベストのペースで走りきった。練習が積めてレース本番に強くなってきていることが伺える走りであった。一方河野は清水に1分差をつけられる苦しい走り。元旦競歩など、連続する試合の疲れが表れたか。

2区は星(2)・田中(3)。短い区間で単独走となる中、2人とも自分のリズムを刻み力むことなく走り切った。駅伝の経験が薄い中距離ではあるが、今後の3km区間のため、また1500mのためにもこの経験を活かしレベルアップしていきたい。

3区は上野(3)・佐藤(2)。上野は荒川駅伝を走ってから脚の状態も上向き、しっかりと練習が積めている。今回もイーブンで目標以上のタイムを刻んで走りきった。今後更に実践的な練習を織り交ぜ完全に復活することが期待される。佐藤は終盤に差し込みがきたものの大きな失速はなく中継した。秋から実力をつけ、段階を踏んで状態が上がってきている佐藤は今後のハーフでも好レースが期待される。

4区は松尾(3)・佐伯(2)。松尾は序盤ハイペースで入っていしまい、うまく流れに乗れず失速する展開となった。佐伯は調子がうまく合わせられていない状態ではあったが、抜かされながらもリズムを保ち失速を避けて走ることができた。松尾との区間差も10秒に抑え、次に繋げた。ここからハーフに向け調子をあげていきたい。

5区は山中(2)・OBの風戸さん。怪我のあった山中は調整一週間程度でのレースであったが、しっかりと合わせ安定したレース運びで好走を見せた。痛みに対する経験と対処が活きた形で、ここから更にレベルを上げて対校に食い込んでいきたい。風戸さんは対校選手の怪我によるOPの欠員のため助っ人として走っていただいた。3km区間を走った直後の出走であったが、疲れを感じさせない走りでBチームとの差を一気に詰めて中継した。快く出走を引き受けてくださりありがとうございました。

6区は毛利(1)・森下(3)。毛利は淡々としたレース運びで流れを作っていき、終盤もきっちりスパートをかけ走りきった。コースをうまく使いながら動きを作っていくことができ、今後に期待ができる好走であった。森下は序盤でオーバーペース気味になってからうまくリズムに乗ることができなかった。終盤からじりじりと失速してフィニッシュ。今後のハーフは十分な練習を積み、自分の走りでベスト更新することが期待される。

最終的に一橋BはOP12位、Cは15位という結果であった。

今回の26大駅伝で今年度の対校戦は終了となった。これから、春シーズンに向けて準備を始めていくこととなる。今回は男女あわせて5チームを組むことができ、中長パート全体の戦力が充実してきていることが感じられた。

女子は年末の日体長での好記録ラッシュもあり、実力が底上げされてきていることがわかる。来シーズン、及び来年の駅伝にも期待したい。男子も多くの人が対校と同じ区間での駅伝を経験することができ、来年以降の駅伝に繋がる結果となった。しっかりと自らの力を発揮できた選手も多く、今後の練習に向けていい見通しを立てることができた。中堅層の実力向上の結果、OPと対校選手の実力差が小さく誰にでも活躍のチャンスが与えられる緊張感のあるチームができつつある。

一方で、対校は怪我によりフルメンバーが揃わなかったとはいえ、現在のチーム力では上位で戦えないということも痛感する結果であった。拮抗する実力の中で誰が最初に抜け出すか、お互いに切磋琢磨して来シーズンの対校戦や駅伝に繋げていかなければならない。

長距離パートは来シーズンまで、予選会を見据えたハーフマラソンに向けた練習を行っていく。ここでチームの力を更につけ、来年度また駅伝の舞台で強くなったチームを見せていきたい。

最後になりましたが、厳しい寒さの中、遠方より応援に駆けつけてくれたOB・OGの皆さま、他パートの方々、本当にありがとうございました。今後もより一層練習に励んでいきますので、今後とも応援のほどよろしくお願い致します。

文責:山口雄大

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