一橋・津田塾大学陸上競技部 中長距離パート

福井(1)、佐々木(2)、清崎(1)の3名が入賞!

9月18-20日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場にて第33回国公立27大学対抗陸上競技大会が開催された。

3日間の天候は、1・2日目は晴れで気温が28度前後まで上がるも湿度が比較的低かった。3日目は雨が降り、走りやすいコンディションとなった。

本学からは男子対校800mに大倉(3)、福澤(2)、清﨑(1)、女子800m対校に谷(1)、男子対校1500mに大倉(3)、栗田(3)、星(3)、男子対校5000mに萱原(2)、佐々木(2)、男子対校10000mに佐々木(2)、男子対校3000m障害に松尾(4)、栗田(3)、男子対校10000m競歩に河野(3)、寺田(1)、福井(1)が出走した。

1日目から順に、レースを振り返っていく。

男子対校1500mでは1組目に星が出走。集団中ほどから余裕を持って序盤をやり過ごすが800mで最後尾まで押し出され、前方集団に離されたままのフィニッシュとなった。2組目に栗田が出走。星と同じく集団で落ち着いて入り、ラスト1周で一気に仕掛け着順を狙っていった。最終的にはあとひと伸び足りずフィニッシュ。プラスのボーダーとして最終組まで残ったが、結局ギリギリで落とされ決勝進出はならなかった。4組目に大倉が出走。大倉は先頭を果敢に狙ったレース運びをするも、ラストが伸びず決勝に駒を進めることはできなかった。1500m組は決勝進出はならなかった。ラスト勝負で勝ち切れず着順には入れない場面が多かったが、練習はかなり質の高いものを積めているので実戦に噛み合わせることができれば来年の入賞は十分狙える。

男子対校10000m競歩では同組で3人が出場。河野は果敢に先頭を攻め、中盤までトップでレースを引っ張った。途中トップを譲り2番手となるもそのままゴール。福井・寺田は河野の後ろの集団後方から展開し、自分のペースを刻んでいった。福井はペースを全く落とさず前方の選手を着実に拾っていき3位入賞を果たした。寺田も大割れすることなく歩き切り、関東インカレ標準突破タイムでゴールした。

しかしレース終了後、河野と寺田に失格の判定。ラスト100mのロスオブコンタクトによる一発失格であった。競歩勢は3人ともかなり好感触でレースを運べていた。特に1年生2人は関東新人で同種目に出場してから中1日でのレースであったが、疲労を感じさせないパフォーマンスを発揮できていた。それだけに今回の失格は残念であり、来年のリベンジに期待したい。

男子対校10000mはエントリーしていた高島・山口が怪我により棄権し、佐々木のみが1組目で出走した。スタート直後に形成された先頭集団を見逃し第二集団の中に入ると、上下の少ないペース配分で先頭からこぼれてきた選手を着実に拾っていった。安定したレースメイキングを最後までこなし、最終的には6着でフィニッシュ。これがそのまま順位となり入賞を果たした。

今季怪我に苦しんでいた佐々木は今大会が久々の実戦であったが、この後の5000mも合わせブランクを感じさせず冷静なレース運びができていた。入賞ラインが例年より大きく下がり全体的に苦しいレースであった10000mで得点を獲得できたのは大きく、ここから予選会に向けてさらに走りに磨きをかけていきたい。

続いて2日目のレースを振り返る。

女子対校800m予選では1組目で谷が出走。自分のペースを保ちながら前に食らいついていき、落ち込みの少ないレース展開でUB更新を果たした。谷は対校女子400mにも出場し、数少ない一橋女子として活躍している。レース展開も試合を重ねるにつれ安定してきており、今後の伸びが期待される。

続く男子対校800m予選では3組目に福澤が出走。先頭が1人飛び出し、残りの選手はついては行いかずに集団を形成。福澤も集団の中に身を潜めて出る機会を伺い、ラスト200mで仕掛けるも一歩及ばず。3着で予選敗退となった。7組目に大倉が出走。1500mと同じく積極的に先頭を狙っていった。ラスト300mで仕掛けたが、ラスト200mまで溜めていた選手とのスパート合戦に僅差で敗北。大倉も準決勝進出はならなかった。8組目に清﨑が出走。着順争いできる位置どりを常にキープしながら展開しラスト勝負に。スパート勝負には負けたもののゴールタイムが上がり、プラスで予選通過となった。

一橋の800mはレベルが高く、全員で予選突破ができる実力があっただけに福澤と大倉にとっては今回悔しい結果となった。ラウンド戦を意識しすぎた部分があったか、着実についている地力をしっかり活かせるレースメイキングをしていきたい。

800mは同日に準決勝が行われ、清﨑は2組目で出走。予選と同様に落ち着いた位置どりからのスパート勝負となったが、今回はラスト100mで強烈な伸びを見せ2着でフィニッシュ。UBのタイムで3日目の決勝進出を決めた。

男子対校3000m障害では3組目に松尾・栗田が出走。2名ともまずまずのペースで入るものの1000mを超えたあたりで失速、そのままフィニッシュし松尾が43位、栗田が39位となった。3000m障害は練習に充てる時間が短く、障害練習が課題として残った。1年に1度しかない障害レースは練習時間の確保が難しいが、戦力が充実してきているチームなのでこの種目でも結果を残していきたいところである。

OP種目では男子10000mが行われ、長距離10人が出場。レース自体がさほどハイペースにならない中で、久保井(4)、田中(2)、毛利(2)などは予選会を見据えた集団走で十分な余裕を保ってゴール。その他の選手も自分のペースで無理せず刻み、予選会に向けて状態が次第に仕上がってきていることが感じられる良いレースとなった。長友(1)は10000m初レースながら35分切りの好走で、9月中の予選会標準切りも十分視野に入るパフォーマンスを発揮することができた。

最終日の3日目のレースを振り返る。

男子対校800mは決勝が行われ、清﨑が出走。8人全員が集団として固まり、誰も離れないままラスト200mの勝負となった。清﨑もスパートをかけラストの直線で追い上げを見せたが、他選手のスパートが僅かに勝り8着となった。1分55秒台のUBのタイムでゴールし、関東新人標準と関東インカレB標準を同時に突破。清﨑は1年生ながら高い実力と勝負勘を発揮することができ、入賞という結果に繋がった。今後も他の中距離選手と共に、益々競技レベルを上げていきたい。

男子対校5000mには棄権した高島を除き2名が出場した。1組目には佐々木が出走。ハイレベルな選手が集まる中中盤の集団に入り果敢なレース運びをするが、3000mから集団のペースが落ち自ら引っ張る形に。少し苦しくなるもUB更新のタイムでゴール。2組目には萱原が出走。こちらも先頭争いに絡みながら積極的な展開をする。ペースを落とすことなく中盤で先頭に立ちレースを引っ張っていった。最終的には後ろのスパート勝負に敗れたが、こちらもUB更新となった。

萱原は今回が2回目の対校戦で、レース展開にも慣れてきた。先頭集団で勝負しつつも中盤でペースを落とさずビルドアップで走り切ることができ充実した試合となった。今後の試合で更に安定感を見せてくれることだろう。

OP5000mには男子が上野(4)、松尾(4)の2人出走。両名とも前日から引き続いてのレースであったが、安定したペース配分でまずまずのタイムを出すことができていた。また、女子は津田塾の6人が出走。月末の関東大学女子駅伝に向けて長い距離の実戦感覚を掴んだ。

今回の27大戦では中長競歩合わせて10点を獲得することができた。昨年無得点に終わった長距離でも点数を獲得し、進歩が感じられる試合であった。一方、怪我による欠場や実力を出し切れなかった選手も少なからずおり、今後や来年に向けた課題や伸びしろも同時に感じられた。

少数対校戦は残すところ名大戦のみとなりシーズンも終盤に差し掛かりつつあるが、長距離にとっては最大の試合である箱根予選、9月末の関東大学女子駅伝など、ここからが勝負所である。各選手の仕上がりは上々であり、ここから練習の質をさらに高めて最高の状態に持っていきたい。

最後になりましたが、応援・サポートをしてくださったOBOGや他パートの皆様、本当にありがとうございました。先程も書きましたが、今後も名大・予選会に向けて全力で練習に取り組んでいく所存ですので、今後とも暖かいご声援のほどよろしくお願い致します。

山口雄大

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