一橋・津田塾大学陸上競技部 中長距離パート

見事にタスキをつなぎ、来年の出場権を獲得!!

2019年9月29日、千葉県印西市にて、第25回関東大学女子駅伝対校選手権大会が行われた。この大会は、全日本大学女子駅伝対校選手権大会の関東予選にあたり、大東文化大学や東京農業大学など、関東トップクラスの大学も出場する。

津田塾大学は、出場要件の一つである昨年度大会での繰り上げを回避したため、今年2年連続2回目の出場を果たした。全29.9km・6区間を、5000m選考レース・部内TTの結果より決定した、大岩(1)—増渕(3)—牧(2)—戸田(4)—笹木(3)—関(3)でつないだ。今年度は以下のような目標を掲げ挑んだ。

第1目標:タスキを最後までつなぎ、来年の出場権を獲得する。 第2目標:去年の総合記録を上回る。

総合結果 1:57:57 22位/23チーム(*OP1チーム含む)

以下各区間のトップ差(目標①:タスキを繋げる)、去年比(目標②:去年を上回る)、学芸比(来年目標:順位をあげる)を表にした。各区間の差異を比較して、目標達成の道筋を明らかにできるとよい。

1区は大岩(1)が出走。集中力の高さを買い、1年生ながらも1区に抜擢した。期待通り周りの速いペースに惑わされず自分のペースで入り、実力通りの力を発揮できた。この区間で、トップ差2分15秒、去年より30秒速い。学芸とは1分8秒差。

1区(4.8km) 記録 ラップ/km 2019年津田塾比 区間順位 総合順位
2019 津田塾 18:07 3:46 22位 22位
2019 1位 15:52 3:18 2:15 2位 2位
2018 津田塾 18:37 3:53 +0:30 23位 23位
2019 学芸 16:59 3:32 1:08 16位 16位

2区は増渕(3)が出走。6月末の3000mSC後の怪我が現在も尾を引いており、怪我を考慮して最短区間に配置した。それでもなんとか関東女子に合わせ、それなりのペースで走りきった。この区間で、トップ差1分41秒、去年より22秒速い。学芸とは23秒差。

2区(3.3km) 記録 ラップ/km 2019年津田塾比 区間順位 総合順位
2019 津田塾 12:35 3:49 21位 22位
2019 1位 10:54 3:18 1:41 3位 2位
2018 津田塾 12:57 3:55 +0:22 20位 23位
2019 学芸 12:12 3:41 0:23 18位 17位

3区は牧(2)が出走。イーブンペースの安定した走りが持ち味で、安心して5.6kmをまかせた。3’30でやや早めの入りだったが、その後安定のペースを刻み、上智の一番手にも勝つ勢いをみせた。この区間で、トップ差3分19秒、去年(同区間)より22秒速い。かつ、ここは学芸より22秒速い。

3区(5.6km) 記録 ラップ/km 2019年津田塾比 区間順位 総合順位
2019 津田塾 21:13 3:47 20位 22位
2019 1位 17:54 3:12 3:19 2位 1位
2018 津田塾 21:35 3:51 +0:22 20位 22位
2019 学芸 21:35 3:51 +0:22 22位 20位

4区は戸田(4)が出走。7月まで休部していたがジョグは継続していたため、復部後の練習で巻き返し、3000ttで見事メンバー入りした。この大会をもって引退された。この区間で、トップ差3分18秒、去年(同区間)より40秒遅い。学芸とは55秒差。

4区(3.9km) 記録 ラップ/km 2019年津田塾比 区間順位 総合順位
2019 津田塾 16:21 4:12 22位 22位
2019 1位 13:03 3:21 3:18 2位 1位
2018 津田塾 15:41 4:01 0:40 21位 22位
2019 学芸 15:26 3:57 0:55 20位 20位

5区は笹木(3)が出走。一年を通して5000mに取り組んでいたため、最長区間に抜擢した。調子が良く前半4’40〜45/kmで刻んでいたものの、少し無理をしたためか5kmすぎは4’05まで減速した。この区間で、トップ差3分2秒、去年(同区間)より17秒遅い。学芸とは29秒差。尚この区間で上智を抜かし一つ順位をあげる。

5区(6.7km) 記録 ラップ/km 2019年津田塾比 区間順位 総合順位
2019 津田塾 26:02 3:53 20位 21位
2019 1位 23:00 3:25 3:02 5位 1位
2018 津田塾 25:45 3:51 0:17 22位 21位
2019 学芸 25:33 3:48 0:29 16位 20位

6区は関(3)が出走。去年の冬に入部、メンバー入りまで成長した。今回はタスキをつなぐことを優先したため、部内6番手ながらも6区5,6kmを任された。それに合わせ今月は誰よりも距離を踏んだ。この区間で、トップ差5分13秒、去年より33秒遅い。学芸とは1分39秒差。

6区(5.6km) 記録 ラップ/km 2019年津田塾比 区間順位 総合順位
2019 津田塾 23:39 4:13 21位 21位
2019 1位 18:26 3:18 5:13 1位 1位
2018 津田塾 23:06 4:08 0:33 23位 22位
2019 学芸 22:00 3:56 0:39 19位 20位

以上各区間の走りをみた。以下、これを元に総合結果に至る差の蓄積を数式化し、目標に迫る過程をみていく。

目標①:タスキをつなぐ=トップ差15分以内 ① 2:15+②1:41(3:56)+③3:19(7:15)+④3:18(10:33)+⑤3:02(13’35) …1:25と去年(0:50)より余裕を残して達成!

目標②:去年を上回る ① -0:30-②0:22(-0:52)-③0:22(-1:14)+④0:40(-0:34)+⑤0:17(-0:17)+⑥+0:33(+0:16) …あと16秒!笹木が無理せず去年通りに走っていれば十分達成可能な目標だった。

来年目標:順位を上げる ① +1:08+②0:23(+1:31)-③0:22(+1:09)+④0:55(+2:04)+⑤0:29(+2:33)+⑥1:39(+4:12) …4分12秒差!トップを比べれば大きな差がでるが、総合力をあげれば可能性あり。

考察  今回も来年の出場権を無事獲得し、来年で3年連続3回目の出場となる。連続出場することの意義は、津田塾の駅伝知名度をあげ、実力のある高校生の大学選びに少なからず影響を与えることだろう。中長女子の選手層を厚くし、部のレベルアップに貢献したい。今年の反省点は大きく2点あげられる。  まず1点目は主要メンバーの故障である。去年2区を走った松岡が夏に疲労骨折をし、今年は駅伝に間に合わなかった。また、増渕も3000mSC後の怪我が長引き合宿で思うように練習をできず、その後も足を引きずりながらなんとか走っていた状況であった。怪我をするのは仕方ないとしても、怪我をしても走る空気があったのかもしれないし、私も何回かそういった発言をしてしまった。今後、誰かが怪我をしたら、本人に走る意思があっても周りで止めるよう心がけたい。  2点目としては関東女子駅伝に対する認識が低かったことである。去年出場したことをあまりいかせていなかった。要因としてはチーフの私が、十分にビジョンをみせていなかったことがある。特に去年経験してない部員に対する説明がおろそかになっていた。説明次第では早くから5000mに取り組んでもらい、補欠やギリギリメンバー入りした下位層の引き上げにつなげることができたのではないか。入部時にビジョンを説明、定期的に話を持ち出すなどして早いうちから意識づけをできるようにしたい。  以上のような反省点があげられるが、このような状況下でもしっかりタスキをつなげることができたのは一人一人のメンバーがこの大会に合わせてくれたおかげである。そういった努力も評価したい。また今回は大岩、牧など下級生の活躍に助けられた。今後の主軸として期待する。

最後に 当日は朝早くから遠方まで応援に駆けつけてくださったOBOG様、サポートに尽くしてくれた部員の方々、外務としてて手続きをしてくれた森畑、サポートを引っ張ってくれたマネジャーの浜岸には心より感謝申し上げます。来年はより高みを目指せるよう、中長女子一同、精進してまいります。

文責 笹木晴奈

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